松田聖子に憧れて」第八話

 

 目の前に突っ伏している精神分裂患者の江戸川コナンの着ているジャケットの胸ポケットに入ってる紙切れを凍えそうな手で寒空の元街頭の下で凝視している松井秀喜の実家の駄菓子屋さんを経営していた婆の次男坊が趣味で集めていた女子の抜け毛を入れているビンのふたに張ってある“ロボットチャングマン”を当時脇役で出させてもらっていた鳥羽勝彦の祖先は江戸時代に手淫船貿易を実行しようと仲間たちにアメリカのポルノを見せて回っていた同時刻にローマで靴職人をしていたタブッデ・ロマザは妻の醜さを恥に思い子供も作らず靴に精子を入れて販売していた物を考古学上最重要物的証拠としてサリン事件の証拠に提出した検事の昔住んでいた北海道帯広市の海パンしゃぶしゃぶが潰れたきっかけはただ単に味が悪いというわけではなくバイトの女の子が全ての客という客に対して唾を吐くのが原因だと勘違いもはなはだしく渋谷のスクランブル交差点の真ん中で叫んでいた50代半ばの貴婦人を警察に通報した自称踊れる漫画家を名乗る別府沙希は父が死んでからバイト先の同僚と体の関係があるわけでもないのに一日で三軒はラブホテルに行き文字通り休憩をしようとした時に電話をしてきたのは魚介類専門喫茶ヌーデコイを経営しようしようと考えた挙句テレビに目を放した隙に自分の股間から出火し助けを呼ぼうと入ったコンビニに偶然居合わせた強盗がなぜだか昨晩見た生首キャンディーの夢は偶然にもそこのコンビニにいる客が全員探していた商品でありそれが無かったら死んでやると医大生が駄菓子屋コーナーにいる織田晃一朗君に襲いかかろうとしたその瞬間空から見たこともない巨大なマルが毎秒12cmづつ地面に降りてくるのを何とか食い止めたのは七丁目の恩田さんのところの犬のデスマスが大きな声でヤメローと言ってくれたんだよと孫にさもこれが自分の人生の中で一番センセーショナルでファンタジー溢れる物語のように語るシュン・ハーペンは庭師と以前に一回だけパチスロに行ったものの当然勝つわけもなく帰りがけにはオヤジ狩りにも会うわカードは使い込まれるわで落胆しながら歩いていた12番街でその日たまたま路上で動く人形を日本から売りに来ていた青年将校は母が病気のため何とかしてお金を稼いで帰ろうと思ったのだが所詮男は風俗産業には目が無くそこで出会った娼婦と実家に帰ったものの母親は腐って死んだよと伝えてくれたオウムのウーちゃんはアフリカのジャングルにしか生息しないのに三鷹の森ジブリ美術館の巨神兵の頭に止まっているところを報道したラジオを聴いているか聴いていないか分からないくらい小さな音量で中山競馬場の雑踏の中聞いていたオッサンの足元に虚しく捨てられていたスポーツ新聞の一面には松浦亜弥自殺の文字が真っ赤な血のような文字で書かれているのをみたファンたちは新聞社に火炎瓶や何やらを投げ込み12人が書類送検でブタ箱に入れられてその次の日に彼女の葬儀がおこなわれ彼女のブームは終わりを告げた。

 

「お母さんごめんなさい。私は私の手で自分の人生を完結させます。本当にゴメンね。」

                                  つづく